この記事では数学公式を3分で理解できるように解説していきます!
問題形式にしているので、公式の理解や復習に役立てましょう!
数Ⅰ編、第3回のテーマは前回に引き続き「展開の公式」です。
展開の公式は全て「分配法則」という数学の法則をもとに成り立っています。分配法則の説明は(こちらの記事)で説明していますので理解していない方は必ず確認するようにしましょう!
下にスクロールする前に「公式を覚えているか」と「公式を説明できるか」確認しましょう!
\(\large{1. (x+a)(x+b)=□}\)
\(\large{2. (ax+b)(cx+d)=□}\)
\((x+a)(x+b)=□\) 解説
\(\large{(x+a)(x+b)}\)
\(=\large{(x+a)x+(x+a)b}\)
\(=\large{x^2+ax+bx+ab}\)
\(=\large{x^2+(a+b)x+ab}\)
「変数」と「定数」
\( \large{「x」}\)→ 変数 =「数」(決まった数ではない)
\( \large{「a」}\)・\( \large{「b」}\)→ 定数 =「1」「−1」「0.1」・・・
\(\large{(x+a)(x+b)}\) の\( \large{「x」}\)と\( \large{「a」}\)・\( \large{「b」}\)には大きな違いがあります。
それは、\( \large{「x」}\)は変数で、\( \large{「a」}\)・\( \large{「b」}\)は定数であるということです。
変数とは、簡単に言うと、決まっていない数です。
\( \large{「x」}\)は数ではあるのですが、その数字が「1」や「−1」と決まったものではないのです。
一方で、定数とは、決まっている数になります。
つまり、「1」や「−1」などです。
今回の公式の\( \large{「a」}\)や\( \large{「b」}\)の部分のように、どんな数であっても式が成り立つ場合は、「1」のときは成り立つ、「−1」のときも成り立つ・・・とするのではなく、定数として\( \large{「a」}\)や\( \large{「b」}\)のように書き表すことでスマートにどんな場合でも公式が成り立つことを証明・記載できます。
\((ax+b)(cx+d)=□\) 解説
\(\large{(ax+b)(cx+d)}\)
\(=\large{(ax+b)cx+(ax+b)d}\)
\(=\large{acx^2+bcx+adx+bd}\)
\(=\large{acx^2+(ad+bc)x+bd}\)
「降べきの順」と「昇べきの順」
例:\(\large{acx^2+bcx+adx+bd}\)
\( \large{「x」}\)について降べきの順 → \(\large{acx^2+(ad+bc)x+bd}\)
\( \large{「x」}\)について昇べきの順 → \(\large{bd+(ad+bc)x+acx^2}\)
\( \large{「a」}\)について降べきの順 → \(\large{(cx^2+dx)a+(bcx+bd)}\)
\( \large{「b」}\)について昇べきの順 → \(\large{(acx^2+adx)+(cx+d)b}\)
「降べきの順」とは、次数が高いものから低くなるように式を書き表すこと、を意味しています。
一方で「昇べきの順」とは、次数が低いものから高くなるように式を書き表すこと、を意味しています。
例えば、\( \large{「x」}\)について「降べきの順」でと指定された場合、例のように、\( \large{「x」}\)の次数が高いものを左に、次数の低いものを右に持っていきます。
この時、次数が同じものがあれば、係数は()で括ってまとめておきましょう。
数学では指定がない限り、式は変数(2つ以上の場合はアルファベット順)について降べきの順で記載するのが基本となります。
今回の公式まとめ
\(\large{1. (x+a)(x+b)=x^2+(a+b)x+ab}\)
\(\large{2. (ax+b)(cx+d)=acx^2+(ad+bc)x+bd}\)